4月28日に家庭裁判所に性別変更の申し立てをし、5月18日に性別変更が認められました。
私は幼稚園の頃、母親に「あの子の髪型と同じにして!」と頼んだところ、「あれは女の子の髪型なの。あなたは男の子だからあの髪型は出来ないのよ」と言われた事が人生初のショッキングな事件だった。
自分の事を女の子だと思っていたからだ。男の子と言われても全く実感がなかった。
それから半世紀以上経った今でも性自認について変わることは無かった。性別を変更したくても手術をしなければならなかった。手術は身体にかなりの負担だ。手術に失敗したり、後遺症になっても国の保証はない。
手術で死亡した例も知っている。
ここ2年ほど前から性別適合手術をしなくても性別を変更を許可される事案が出てきた。その事案を三つ挙げてみる。
3つのビックニュースが私を後押しした
①2024年2月岡山県の家庭裁判所より手術なしで女性から男性の変更が始めて認められたことが公表されました。
これは私にとっては大ニュースでした。手術しないと絶対変更できないと思っていたからです。
②2024年7月広島高等裁判所では男性から女性への変更が認められました。当時者の方は長年悩んできたようです。
男性から女性に変更という先陣を切っていらっいました。家裁だけではなく高裁まで審判が及んでいます。さぞかしご苦労たくさんもあったと思います。私に大きな勇気を与えてくれました。ありがとうございます。
③2025年9月札幌家庭裁判所で女性から男性ですが、外観要件を違憲とし変更を認めました。
これは後述しますが、性別変更の条件である5号というものを否定するものでした。
今までの既成概念が崩れてきたような感覚が襲いました。
どのように申立てしたのか
家庭裁判所に必要書類を提出します。
申立て時の提出した書類は申立書、戸籍謄本(全部記載)、診断書、切手です。
そのほかに必要だと判断し用意した「性別違和と現在までの記録」「生活上不便なことリスト」「診察歴」
これらは自分で作成しました。結構長く生きていますからそれなりのボリュームになりました。
裁判所に提出した「性別違和と現在までの記録」についてはブログ記事「私が性同一性障害(性別違和)を自覚した日」にも同内容でさらに詳細を加筆しています。
「生活上不便なことリスト」は大きく分けて2つ
- 就職するとき
- 結婚できない(例 男性のままだと男性と結婚できない。日本ではまだ認められていない同性婚になってしまうため。女性に変更すると男性と結婚できる。)
就職時のエピソードは具体的に列挙していきました。
「診察歴」には通った病院名、ホルモン治療歴、ホルモン治療した病院名、診断された日、診断名、染色体検査日、検査病院名などを表にして時系列でわかりやすくまとめました。私の場合はGoogleのスプレッドシートを使いました。
診断書とにらめっこしながら、相違しないようにじっくり確認して慎重に作成します。
申立てからどのくらいかかったか
家裁の受付で結果が出るまでどのくらいかかるかお聞きしたところ、「1から2ヶ月かかる」との回答でした。
実際はその回答よりも速く、20日ほどで結審がでました。GWを挟んでいたのに関わらず速かったですね。
GWがなかったらもっと早かったかもしれないです。
性別変更にあたってどういう条件をクリアしなければならないのか
戸籍の性別変更するにあたってクリアしなければならない条件を図にまとめました。

これを見ると1号、2号、3号は今の所必要条件です。注目すべきは4号と5号です。
4号は最高裁で違憲判定が出て事実上この要件は不要となりました。
5号は2025年9月に札幌家裁で最高裁が判断を保留していた「外観要件」について、個別の審判の中で先んじて「違憲」との踏み込んだ判断を示したとのことです。
今の所、それぞれの家庭裁判所での判断委ねられていると思われます。
実際に郵送されてきた審判書を見てみます。ここで読み取れることは。

「3 条 1 項 1 号 、 2 号 、 3 号 及 び 5 号 の い ず れ に も 該 当 す る と 認 め ら れ る 。」
とあるので私の場合、1、2、3をクリアし、4の記載ないので家裁が最高裁の判決に沿ってこの条件を無効としています。
5号が今話題のポイント
5号なんですが、私の場合は条件をクリアしているのですが、クリアしているということはこの家庭裁判所がこれを条件にしているとも言えます。
私の場合、高校生くらいから友人男子たちと温浴施設などで「ずいぶん可愛いのがついているね」と冷やかされたくらい性器が極少でありました。
しかし、私はインターセックス(半陰陽)ではなく正常男子のXY遺伝子です。
さらに30年ほどの女性ホルモン投与で性器の外観が変化したと思われます。医師の診察でも観察され診断書にも記載があります。
先天的な形状が有利になっている面もあるかとは思います。
5号については今後どのようになっていくのか注目したい点でもあります。
結審のあとの流れ
結審がでてから、家裁の方で戸籍の変更手続きをしてくれるそうです。
「長男」が「長女」になったりするわけですから慎重に取り扱わなければならないとの配慮かもしれないです。
この辺は改名の場合と違います。改名の場合は自分で役所にいって戸籍の変更をお願いなければならないからです。
10日ほどすると戸籍の変更が完了するとのことです。
今後しなければならないのは、マイナンバーカード、健康保険、運転免許、勤務先の登録性別の変更などをいていくことになります。
全部の手続きが終わったら「性別変更マニュアル」の記事を書けそうです。お楽しみに。
変更ができての感想
50年以上、性別を変更することを夢を見てきましたが、
実際そうなると「輝かしい未来」ではなく「平凡な日常」でした。

仕事もすでに女性で勤務していますし、特に生活が変わるわけではない。
拍子抜けするくらいの感覚です。
しかし、見た目と戸籍の性別が異なることから、さんざんな目に会ってきた求職活動には威力を発揮しそうです。
その障壁がクリアされたことは大きいです。
長年の夢が叶い、戸籍の性別を変更できたことに感謝します。
















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