トランスジェンダーとして生きていると良くも悪くも色んなことを体験します。当事者でしかわからないことも沢山ありますので是非参考にしてくださいね。
↓このお話は私の音声でもお聴きいただけます↓
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トランスジェンダーとはなにか
最初にトランスジェンダーってどういうものか解らない方のために少し説明します。
多くの場合、生物学的性別と性自認(自分そうだと意識している性別)が一致しています。身体が男性(女性)なら性自認も男性(女性)と。
トランスジェンダーの場合は身体の性別と性自認(心の性別)が一致しません。身体の性別が男性でも性自認は女性。または身体の性別が女性でも性自認は男性となります。多くの方が感じている性自認とは大分違うわけです。私の場合、幼稚園年少(4歳)からそうだったいう体験がありと今でも強烈に覚えていますから先天的だと思います。
トランスジェンダーが医療機関で診察されると多くの場合「性同一性障害」という診断をされます。トランスジェンダーだからと言って皆が医療機関にかかっているわけではないのですべての人が「性同一性障害」と診断されているわけではありません。
ホルモン投与で身体が変わってくる
心の性別の方に身体の性別に近づけるためにホルモン療法をします。(もちろん副作用もあるのでしない人や必要がないと判断する人もいます)
産婦人科やガイドラインに基づく精神科の判断でホルモンを投与します。
私の場合女性ホルモン投与ですが、
- 乳房が発達する
- 肌がきれいになる。
- 髪質が細くなる
- 髪の量が増える
- 性欲が減退する
- 男性器が委縮する
- 女性的な顔つき(雰囲気)になる
- 匂いに敏感になる
どの点が良いのか悪いのかは個人の価値観によると思います。私が感じる欠点は
- 疲れやすくなる
- 太りやすくなる
- ケガが治りにくくなる
くらいかな。
もちろんこれだけで完全に女性になれるわけではないですが、男性ではありえないような体型に変化していきます。
箱根の日帰り温泉にて
私の場合残念ながら胸はAカップ止まりと謙虚な?感じになっています。ホルモンだけではなく遺伝的要素もあるかなと思います。ホルモンやっても貧乳から巨乳までいろいろいますよ。
女性ホルモンを開始してから数年が経っていたある日。箱根の温泉に出かけた。
日帰り温泉に入ろうというわけだ。
温泉施設の中に入るとかなり空いていた。
おばちゃん登場
男湯の着替え場に入り、ロッカーの前で着替えようとしていたら、清掃のおばちゃんがやって来た。
おばちゃん「ここは男湯だよ。女湯は向こうだよ。」と教えてくれた。
私「実は男なんです。」(戸籍上の性別の変更はしていないため)と言うと
おばちゃん「えっ!そうなの・・・」
と驚かれて立ち去っていきました。
お爺さん登場!
下着になり、ブラを外そうとしていると
おじいさんが男湯の暖簾をくぐって入ってきた。
私を見るなり・・・
おじいさん「あ!ごめん!」
と叫んですごい勢いで出て行ってしまった。
その後またすごい勢いで戻ってきた。
お爺さんが私に向かってすごい剣幕で言ってきた
「ここは男湯でいいんじゃないかよ!!」
「女湯入っちゃったじゃないか!」
怒っていた。返す言葉もなかった。何をどう説明していいかわからない。その後おじいさんはブリブリ怒りながら服を脱ぎお風呂の方へ消えていったのだった。
第三の事件勃発
私も服を脱ぎ小さいタオルで下半身を隠しお風呂へと向かった。
大学生の集団がそこにいた。
大学生「おい。女が入ってきたぞ」と言っているのが聞こえた。
無視して体を洗いヒノキでできた大き目の円形の浴槽につかった。やれやれ。
あ~温泉はいいなぁ~とくつろいでいた。
私が油断している間に、ヒノキ風呂の周りに大学生の集団が集まり始めた。
私は「やばい」と焦った。
ついに風呂の周りを一周取り囲まれた。身動きが取れなくなった。恥ずかしくて湯船から出れない。そうこうしているうち10分ほど経ちのぼせてきた。もう出たい。我慢できない。
強硬突破しかなかった。人垣のわずかな隙間からダッシュしロッカーの方に走り急いで服を着た。やれやれ。えらい目にあった。もう男風呂は懲り懲り。
その後2度と男湯に入ってはいない。怖くて入れない。
トランスジェンダーだからちょっと大変
トランスジェンダーで生きるって結構大変なんだと思っていただければ幸いです。こういった私のような人間がいるんだということを知っていただけるのならば嬉しい限りです。
今回の記事は脚色もしていませんし本当にあったことです。また思いだしたらこのような記事を書いてみようと思います。少しでもトランスジェンダーへの理解が進みますようにと願って。
↓この話を私の音声配信でも楽しくお聴きできますよ!もちろん無料!
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