アルバイトを頼まれる
新宿でホステスをしていた頃、店のオーナーの紹介で生命保険会社副社長であるA氏と出会いました。A氏が始めたサイドビジネスのアルバイトをしないかと誘われました。時給は1200円くらいでした。
当時あった新宿の事務所に呼ばれていくと、そこはテレクラの事務所でした。私はそこの事務員として採用されたのでした。「今更テレクラ?」と思いました。その当時、もう既にテレクラ業界は衰退していきつつあったからです。
電話やお客さんを管理するパソコンとオペレーターが電話を受けるブースがありました。ブースはまるで鶏小屋のようにせまくて沢山並んでいました。
ベテランオペレーターの技術に驚く
私より10歳位年上のベテランオペレーターがいました。電話をかけて来る男性の趣向に合わせて、声の質、雰囲気を瞬時に判断し声色を変えているのでした。声優、役者にも通じるその演技技術に驚きました。
オペレーターの収入は僅かな保証給はありますが、基本的に歩合制です。長時間話した方が収入は高くなります。通話中に話をいかに盛り上げて行くかがポイントとなります。お客さん達はこの「さくら」達にお金を払っているわけです。

地方から出てきた家出人のような人達
オペレーターの中には全く家に帰らない人達がいました。なぜ帰らないのかと聞いてみたら、「家はない」というではないか。例の鶏小屋の中からコンビニ行く時とトイレ以外は全く動かない女性だった。巨漢で無口な女性。帰る家がない人に帰れとは言えなかった。時々まんが喫茶で過ごすと言っていた。
広告費1ヶ月600万円!
風俗誌に広告費をかけている割には電話は少なく、稼げないので例のベテランオペレーターは「あとはあんたに任せるから」と言って去って行きました。
テレビのニュースを見て驚いた
例の巨大生命保険会社破綻のニュースだった。連日報道されていました。テレクラ営業が始まって僅か2ヶ月のことでした。A氏に呼ばれ「経営者変わるからそこに行って手伝ってくれ」と言われました。
テレクラ経営パソコンと私がセットで売られたのではないかと思いました。新しい事務所で2ヶ月くらい経った所、そこの上司が時代遅れのテレクラでは稼げないと判断しました。テレクラをやめ、別の商売をやるように指示されました。
新しい業種
ある日上司から指示がありました。「女性2人を雇った。これからデリヘルをやるので男性を喜ばすテクニックを2人に教えてくれ」という内容でした。これは私には無理だなと思って、その仕事は諦めました。

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