見てしまった私
主婦と見られる3人組の女性が車内で立ち話をしていました。そこに知的障害者と思われる中年男性が「あー、うー」という声を上げながら近づいてきました。
女性たちは「わかった。わかった。」と言いいながら、その男性を軽くあしらいながら話に夢中でした。
演技派のスリだった
更に見ていると、その男性が女性のバックから財布をスッていたんです。目を疑いましたが、女性たちに障害者のふりをして近づき油断させスリをおこなっていたのです。
見てしまった私はそのスリを尾行することにしました。本八幡行きの電車でしたがそのスリは女性ばかりを狙い犯行を繰り返していました。
本八幡行きの電車でしたが、そのスリは菊川駅で降りました。私の尾行に気がついたようです。
ついに接触!
スリがホームのベンチにすわったので、2席離れて私も座りました。そして、周りに人がいなくなったタイミングでそのスリが私に話しかけて来たのです。
「お前は相当バカか、相当頭がいいのどちらかだ!」とドスのきいた声ですごんできました。知的障害者の素振りはもうどこにありませんでした。かなり危険だと判断してその場を離れ、警察に来てもらい今迄あったことを説明しました。
もちろんその頃にはそのスリの姿は消えていました。
今までのスリのイメージは人の隙きをついて盗みをしていると思っていましたが演技をしているすがたに驚きました。
スリをするため演技を身に着けたのか、はたまた劇団出身者なのか?ナゾは深まっていくのであった。
↓おすすめ本です。詐欺の手口は年々巧妙化していっていますが、詐欺とわかることでも当事者が騙されてしまう心理がよくわかる本です。
国際ロマンス詐欺の被害者である私が、詐欺師と知り合ったきっかけから、送金し、マインドコントロールが解けて芝居を打って逃げるまで、自分の体験をとおして細かく綴っています。
ポチップ
10年以上前ですが、都営新宿線の車内でスリを発見し尾行した時のお話です。