MuseScore DAWのMIDIデータ PDF譜面にしよう

musescore

DAWで作曲した楽曲を譜面にしてバンドメンバーに渡したり、サポートメンバーに渡したいときがありますね。

DAWについている譜面作成機能は貧弱。ただ市販のソフトはかなり高価です。業界標準と言われているFinaleですが5万円台します。高性能・高機能ですが譜面を出版発売する目的ではないのと演奏者が演奏できればいいのですからフリーソフトで十分です。

そこでフリーながら高機能のmusescore3をおすすめします。


2023/4/27追記

ががるね

※現在最新MuseScore4がラインナップされています。Muse Hubという統合アプリをインストールしてからMuseScore4をインストールする仕組みです。アプリ単体でもダウンロード可能です。デザインがすごく変わったにゃ。

旧バージョンも含めここからDLできます→無料の作曲・楽譜作成ソフト | MuseScore


今のところmusescoreで機能の不足を感じたことはないです。それどころかまだ使いこなせていない機能もたくさんあります。

基本無料です!

有料会員は作った譜面をmusescoreのサイトへアップロードしたりサイトから譜面を購入することができるようです。自分で作曲した作品の譜面を作成したり、PDF化するのは無料でできますので有料会員になる必要はありません。

本記事では

初めてDAWで作った楽曲をmusescoreで譜面化でできる方法を初心者にもわかりやすく最短でできる方法を解説いたします。今回の内容だけで基本はマスターできますよ。

DAWでMIDI出力をする

今回はボーカルパート(ピアノで作ったボーカルメロディ)とコード記載の譜面を作る方法を例に解説していきます。当然録音したボーカル音などのWAVファイルは譜面にできません。ピアノロールなどで打ち込みをした方のデータがMIDIになります。

MIDIファイルをエクスポートする方法はそれぞれのDAWのマニュアルに従って下さい。ここで紹介するのはCakewalkの例です。

まずは完成した楽曲をDAWで開きます。

Standerd MIDIファイルのエクスポート

ファイル>エクスポート>Standerd MIDI Fileの順で操作します。

DAW MIDIエクスポート

↓次に保存する場所を聞いてきます。画面はwindowsですがMacでも同じような感じです。

ライブラリドキュメントmusescore3のフォルダを選択。musescore3のフォルダが開いたら「スコア」をクリック→「保存」。(この通りでなくても構いません。保存できればどこにデータをおいても大丈夫です。読み込むときにどこにあるか忘れないようにしましょう。)

MIDIデータ保存
MIDIデータ保存2

スコアのフォルダ内に「xxxxx.mid」というファイルができていればOKです。

musescoreでMIDIデータを読み込む

musescoreを起動します。

ファイル>開く  該当フォルダを開き、midデータをダブルクリックまたは選択して開きます。

musescore MIDI読み込み
musescore MIDI読み込み

↓下の図のようになりましたら、①譜面にしたいトラックのみチェックをいれ、他のトラックは全部チェックを外します。デフォルテでは全部にチェックが入っています。

MuseScoreどのMIDIか選択

できたら②「適用」をクリック。③バツで閉じます。

それが終わると譜面が出てきます。

操作画面

まず覚えてもらいたいのは↑左上の100%と書いてあるところです拡大したり縮小したりして頻繁に使います。それと譜面の画面の中の音符が書かれていないところをドラッグすると位置の調整ができます。見やすい状態にするわけです。

↓100%のところを300%に入力して変更ドラックして操作しやすい状態にした画面。お使いの環境によります。調整してくださいね。

画面サイズ調整

譜面を見やすく調整する

このままで譜面をPDFにしたりプリントアウトできますが、見にくくてしかたがないです。

そこで調整を行います。musescoreのマニュアル見ているよりわかりやすく説明します。

小節の調整 改行

曲によりますが4小節や8小節で一つのAメロだったりサビだったりします。ここではまず、区切りを整理していきます。

まず区切りたい小節の終わりの縦線を選択。そうすると色が変わります。

小節を区切る 改行

この状態で「Enter」を押します。間違えたらCtrl+Z(command + Z)でやり直せます。

↓このように分離します。すっきりしました。

小節を区切る2 改行

いっぺんに区切っていっても良いのですが、途中で必要のない箇所などが出てきて消去したりする場合もありますので少しずつ区切っていったほうが良いと思います。

↓最終的にここまで区切りました。以後この譜面で解説していきます。

ヘ音記号をト音記号に変更

ボーカルなのでト音記号に変えます。ベースの譜面のときにはヘ音記号を使います。

音部記号の変更

↓まずパレットのなか、一番上の音部記号をクリック。

パレット>音部記号
音部記号>プロパティ

画面表示が小さくて見にくい場合は「・・・」をクリック。「パレットプロパティ」を開いて該当アイテムや画面の大きさ調整します。

変更方法

ト音記号を選び該当小節にドラッグするだけ。かんたんでしょ。

ト音記号選択

できました。

ト音記号に変換終了

不要な音符・記号を消す

不要な部分を削除してスッキリさせましょう。

不要な部分を左クリックで選択Deleteです。かんたんですね。

不要部分削除

スタッカートの削除は音符の部分には触れないように点のところを選択して下さい。

スタッカート削除
ト音記号削除

休符を減らし見やすくする

細かい休符がたくさんあると譜面が見にくくなります。細かく指定する場合は別としてわかりやすく変更します。

↓例えば赤枠の部分。16分音符と16分休符から成り立っています。このままでも良いですが、8分音符に変更すると休符もなくなりスッキリします。

まず変更したい音符の黒丸部分を選択して青色にします。

16分音符を8分音符に変更
16分音符を8分音符に変更2

↓できましたらmusescore上部の音符のパレットを見て下さい。現在選択している音符が青くなります。

音符の長さの変更

16分音符が選択されていますので1つ右の8分音符をクリックします。

スッキリしました。

調合 #やbを減らす

曲のキーによって調合の#やbの数が変わってきます。調合を記載することで譜面がスッキリします。

下の譜面ではC(ド)のところに#があります。

調合#b

この曲には続きもあってF(ファ)も#します。CとFが#しているものを選びます。左のパレットの中の調合の三角形をクリックしますと下の図のようになります。

パレット>調合

CとFが#しているのは左上から2番目の#が2つついているものになります。実際そこにカーソルをそっと置くだけで「ニ短調(Dメジャー)/ロ短調(Bマイナー)」と便利に教えてくれます。

パレット>ニ短調

これで決まりました。該当小節にドラッグします。

調合変更操作
調合調整後

譜面上の#がなくなりさらににスッキリしました。

繰り返し記号

①単純な繰り返し

これもよく使いますから解説します。これができないと譜面がやたらと長くなってしまいます。

パレットの「反復記号」の三角形をクリック。そうすると下の図のようになります。

反復記号

反復開始反復終了の2つになります。

反復開始は反復したいはじめの小節にドラッグします。反復終了はここで終わらせて反復開始に戻したい小節にドラッグします。

反復記号設置

完成しました。実際に再生してみることもできます。

反復の完成

繰り返し2回めの後半が違う場合

こういうパターン結構ありますよね。A→B→C→A→C

反復

↓これも作り方はかんたんで、パレット「線」の三角形を押して開きます。赤線で囲った1、2の反復記号を希望の位置にドラッグして下さい。近づけただけで図のように点線が出てきます。入れたい小節の頭にその点線が紐付きます。

線>反復記号選択
反復記号ドラッグ

ちなみに曲が続くときは青色の枠線の「2.」の開放を選択して下さい。

2番括弧(開放)選択

歌詞の挿入

やっとでてきました。歌詞です。歌の心です。

まず、歌詞をいれたい音符をクリック青色にします。その後Ctrl+L(command+L)です。

歌詞の挿入1
歌詞の挿入2

これで歌詞の入力ができるようになります。半角英数ならこのまま打ってパソコンキーボードの右矢印キーを押すと次の音符に飛びます。エンターを2回押してしまうと2コーラス目の歌詞になってしまいます。ご注意を。

こんな感じでひらすら打っていきます。

歌詞の挿入3
歌詞の挿入 間違いの例

2段めにいってしまったら上の段の文字をクリックすると元の位置に戻ります。

コードの入力

コードが書いてあるほうが便利ですよね。コード解説もいきますよ。

コードを入れたい音符をクリックしえ青くします。休符でもできます。ボーカルがない部分もありますから。次にCtrl+K(command+k)を押すと上の部分にコード入力できるところがでてきます。

コード入力
コード入力2

こんな感じになります。

コード入力完成

すごいのは再生するとコードも一緒に鳴るんです!

やってみて下さい。

小節の削除

これもよく使います。②種類あります。

①小節自体は残し音符を消す。(休符にする)

②その小節と音符を消す。(全部消し)

まず該当の小節内の音符でない空いているところをクリックします。音符自体の選択ではないことに注意。

小節の削除1
小節の削除 間違いの例

青枠四角になっている範囲で右クリック。どちらかを選択すれば実行されます。

小節の削除2つのパターン

小節の追加

追加する箇所によって方法が異なります。

①曲の途中に追加する場合 追加したい箇所の後ろの小節を青枠四角の選択状態にしてCtrl+Insert(commannd+Insert)

曲の途中に小節を追加

入れたい数を指定して「OK」で。

②曲の最後に追加 これはかんたん。何も選択しないままCtrl+B(commannd+B)で1小節追加されます。(数を指定したい場合はAlt+Shift+B)

タイトル・作詞作曲者名入力

追加>テキスト>タイトルで決まり。

タイトル、作曲作詞者入力

こんな感じではいります。同じようにタイトル以外に作曲作詞者も入れられます。

タイトル、作曲作詞者入力完成図

PDFにする

いよいよ千秋楽です。煮るなり、焼くなり、PDFします。

その前に。

musescoreで作ったデータの保存もお忘れなく。ファイル>保存でOK。

PDFにするにはファイル>エクスポート

PDF化

エクスポートを選択。

PDFエクスポート

↓保存したい場所を選んで「保存」

PDF保存

おつかれさまでした。これでPDFを印刷するなりLINEなどに添付して煮るなり焼くなりして送ってもよしです。

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ABOUT US
梶原 ひかるこのブログを書いている人
神奈川出身のトランスジェンダーアーティスト。生まれつき性同一性障害。悩み多き人生を送る。大好きなのは作曲。ほとんどの曲はインスピレーションに基づき作成されている。女子プロレス団体「世界プロレス協会」に3年間所属。師匠のミス・モンゴルさんはあの大仁田厚さんの弟子でもある。現在は音楽活動のほかキャットファイター「びりりあん みりんだ」としてもリングの上でバトルを繰り広げている。